岩手医科大学 眼科学講座

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教授挨拶

岩手医科大学 眼科学講座

 岩手医大眼科 黒坂大次郎です。岩手医大は、眼科医である三田俊次郎先生によって120年以上前に創設された伝統ある大学です。岩手県では当時、トラホームをはじめとする目の感染症が多く失明する人が多くいました(今この病気は、日本ではほとんど見られない病気となりましたが、今でもアフリカなどの発展途上国では、失明につながっています)。三田先生は、当時の現状を憂い、失明する人を救うべく、東京で眼科学を学び岩手に近代眼科学をもたらしました。

 それから120年間、戦争中の混乱期を乗り越え、戦後は故今泉亀徹名誉教授が、日本で初めてのアイバンクによる眼球を用いての角膜移植を行うなど、眼科学の発展に努め今日に至っています。この間の我々の基本精神は、三田先生の教え「誠の人間」の精神での人格形成と診療であり、我々医局員は、忙しいながらも、北海道に次ぐ広大な面積の岩手県並びに近隣の秋田・青森の一部を含む地域の診療に誠心誠意あたっています。

 この我々の精神は、講座の運営方針にも表れています。東京など多くの大学が存在する地域では、大学間の分業が成り立ち、眼科の中のさらに細分化した領域を中心とした診療・研究が行われていますが、我々は、少ないメンバーながら、一部はそれらの施設との交流などを行いなどしながら、すべての領域をカバーできるように頑張っています。その結果、現在、その手術件数など、東北地方では1,2位となっているものも多くあります。

 また、これらの患者さんの診療を支えるものは、基礎的な研究であり、矢巾移転後は、医学部のみならず薬学部との共同研究などを行って、日々研鑽しています。

今後もこの伝統を守り、最新の最高の医療を皆様に届けるべく、頑張っていきたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。